【第17回】薬剤師のこれからを語ろう 「デジタル処方箋の現状と展望」

2022年5月27日

canow株式会社
代表取締役CEO 桂城漢大

参加者:17名

【第17回】薬剤師のこれからを語ろう 「デジタル処方箋の現状と展望」

デジタル処方箋の現状

2022年4月法改正された。現在、NTTが開発を行っており2023年1月から運用開始予定

CANOW株式会社で開発しているmineとは

母親の子育て支援と、世界の明るい未来を作るデジタルプラットフォーム
病院の診察券、お薬手帳、母子手帳などの情報を一本化し1つのIDで使えるようにする

mineによる「愛情の可視化」

アプリに子どもの情報を入力することにより情報が資産化
子育てに必要な物品、食料、医薬品などと交換が可能

mineの将来像

母親が入力した情報が子どもの成長を支える資産となるインフラの普及

市場動向(ブロックチェーンの活用)

従来:薬局は薬に関して患者との繋がりがある。一方、製薬企業、病院は直接的な関わりを持てていない。
将来:各業界でDXが進むと従来の薬局は衰退。薬局もDXを推し進める必要がある。

デジタル処方箋へ現在の取り組み「NFT処方箋」

NFT:非代替性トークン、デジタル上の一点物
処方箋としての価値をブロックチェーン上で担保する

医療施設間の連携に向けたmineアプリ実証実験の実施

情報の取り扱い、課題などを事実ベースで収集、行政との意見交換会へ参加することで業界シェアを確立することを目標としている
デジタル処方箋に向けての実証実験を行っている。
医療機関による診療(東京白金台クリニック)、薬局での処方箋(セントラル薬局)、薬の配送(GENie株式会社)で実施中

実証実験の目的はブロックチェーンの活用、既存システムのアップデート

1)ブロックチェーン
資格証明 デジタルでの資格証明書の発行
NFT処方箋の流通 デジタル処方箋が原本という証明を行うためNFT化
個人情報保護 プライバシーレベルの高い情報をマスキングし情報共有

2)既存システム
診療 初診からデジタルで医療健康情報を収集、管理できるようにアップデート
デジタル情報の管理 デジタル情報を常時最新にできるようにアップデート

Q&A

Q.処方の実証実験において処方箋は紙では発行されずデータでやり取りしているのか

A.7月から全自動化を予定。現状は処方された情報を医療機関から預かり、暗号化しブロックチェーン上でNTFとして届けている

Q.医療機関側にどう普及させていくか

A.関係性が高い医療機関を中心に進めている。各地域数件の医療機関との提携を考えている

Q.実証実験を始めるにあたり法律やルールで障害となっていることはあるか?

A.法律やルールは実証実験を進めやすい方向に向かっている。電子カルテなど利権が絡む部分のハードルがある。

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